「民事訴訟最終通知書」で「訴訟通知センター」に電話した女性が詐欺被害!

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先日、私の元にも「訴訟通知センター」から「民事訴訟最終通知書」なるハガキが届きました。

国民生活センターに電話して、架空請求詐欺だとハッキリしましたが、今回はなんと、さいたま市の72歳の女性が、2600万円もの被害にあってしまいました!

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72歳女性が2,600万円騙し取られる事件

全国的に架空請求詐欺は急増中とのことですが、特に埼玉県は多いみたいです。

3月にも、狭山市の69歳の女性が、1,000万円を騙し取られる事件が起きています。

主に50歳以上の女性が狙われているとか。

詐欺師たちは、住所と名前だけでなく、年齢もつかんでいるということですね!

埼玉県の浦和西署は8日、さいたま市桜区の無職女性(72)が架空請求詐欺で現金2600万円をだまし取られたと発表した。
 同署によると、3月14日、女性方に「民事訴訟最終通知書」と記載されたはがきが届いた。記載された連絡先に電話したところ、訴訟通知センター職員や弁護士をかたる男らから「このままでは裁判になってしまいます。裁判には弁護士が必要となります」「弁済供託金として裁判所にお金を支払わなければいけません。弁済供託金なので裁判の取り下げが終われば、お金は戻ります」などと言われた。
 信じた女性は同日から4月1日までの間、5回にわたり、現金計2600万円を同区内の配送センターから指定された都内のアパートへ発送した。4月4日にさらに現金を要求されたため、女性が金融機関を訪れ、不審に思った金融機関職員が同署へホットラインで通報した。
(2019/5/9 埼玉新聞)

巧妙に金額を釣り上げる詐欺師の手口

しかし、この被害者の女性も、たくさん貯金を持っていらっしゃるんだな〜と驚きます。

2,600万円騙し取られて、さらに取られそうだったんですよね?

詐欺師たちも巧妙で、いきなり高額なことは言わず、相手の懐具合を見ながら、金額を釣り上げて行くようです。

この女性も、5回にわたってお金を払ってしまっています。

6回目も払う寸前でした。

それも、「現金計2600万円を同区内の配送センターから指定された都内のアパートへ発送した。」ってどういうこと?

宅配便か何かで送ったのでしょうか?

もろ、怪しいでしょう!

「お金は後で戻る」と安心させて詐欺

詐欺師たちの巧妙なところは、「裁判になる」とか、「財産差し押さえ」と言葉で不安をあおっておいて、「弁済供託金なので裁判の取り下げが終われば、お金は戻ります」と安心させているところですね。

いつだったか心理学のセンセーが、人間は不安と安心を行ったり来たりすると、正常な判断力を失う」と言っていました。

まさにそれ。

お金が戻るのなら、と財布の紐も緩みます。

詐欺だから、もちろん戻りませんけど。

さいたま市では盛んに注意喚起

さいたま市でも、防災無線や回覧板、ホームページなどで架空請求ハガキに注意喚起しています。

こちらは防災さいたまです。
警察署からお知らせします
ただ今、この地域で、裁判を開始するなどと書かれた不審なハガキが郵送されています。
ハガキに記載された連絡先には絶対に電話せず、家族や警察に相談しましょう。
警察署からお知らせしました。
以上 防災さいたまです。
(さいたま市防災無線)

「民事訴訟管理センター」などからのはがきに注意!
現在、「民事訴訟管理センター」、「国民訴訟通達センター」、「全国紛争解決センター」などを名乗り、「総合消費料金未納分訴訟最終通知書」、「総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」と題した架空請求のはがきが、多数送付されています。
これらのはがきは、総合消費料金が未納になっているなどと謳い、はがきに記載されている電話番号に電話をすると、「民事訴訟としての訴状が提出された」、「給与の差し押さえ及び動産物、不動産の差し押さえ」などと脅し不安を煽り、訴訟の取り下げについて相談するよう誘導しています。不安をどんどんあおっていき、最終的には手続き費用などと騙ってお金を払うよう指示してきます。
(さいたま市ホームページ)

私に届いた詐欺ハガキには、「契約不履行による訴訟」とありましたが、「総合消費料金が未納」というパターンも多いみたいです。

何? 「総合消費料金」って?

訳の分からない、ちょっと法律っぽい言葉で煙に巻くのも詐欺師の手法のようですね。

詐欺ハガキのパターンはいくつかありますので、ご紹介しておきます。

対処法=絶対「無視!」

では、架空請求詐欺ハガキを受け取ってしまったらどうするのか?

対処法は、「無視❗️」です。

決して電話してはいけません。

不安な時は、国民生活センターや警察に相談しましょう。

架空請求はがきが届いたら
* 身に覚えのない請求に応じる必要はありません。
はがきが届いても「無視」しましょう。
* はがきに記載してある連絡先には絶対に電話しないでください。
電話すると相手に自分の電話番号が知られてしまいます。また、脅されたり、繰り返しお金を請求されたりする場合もあります。
* 不安になったり、迷った場合は、警察に相談してください。
(さいたま市ホームページ)

被害者が出るまで逮捕できない?

それにつけても、不思議に思うのは、詐欺ハガキには電話番号が書いてあるんですから、被害が出る前にどうして警察は逮捕しないんでしょう?

警察のホームページでも、「詐欺ハガキです! 」と断定しているのに。

日本ではおとり捜査ができないから?

ハガキを出しただけでは、罪に問えないのでしょうか?

詐欺と分かっているのに、被害が出るまで「注意喚起」だけというのは、いかにも心もとないです。

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