「訴訟通知センター」からの「民事訴訟最終通知書」などの詐欺ハガキが蔓延するなか、新手の「詐欺封書」が登場したというツイートが話題です!
ハガキから封筒へ、詐欺は「進化」したのでしょうか?
地方裁判所を名乗る窓付封筒の詐欺封書
2019年6月3日、「奈良英喜(@hideki_nara)」さんが、「実家に届きました!」と詐欺封書をツイートしました。
私が2度も受け取ったのが詐欺ハガキでした。
封書バージョンもあるようでしたが、内容的にはほぼ同じ。
ハガキを封書に変えただけで、無視すればよかったです。
でも、この詐欺封書は、以前のものとちょっと違うような?
「地方裁判所 民事訴訟部」から、「至急」って?
まず、詐欺ハガキで多用されていた差出人は、「訴訟通知センター」などとなっていました。
訴訟なんて書いてあれば、十分ショッキングですが、今回の封書の差出人は、「地方裁判所 民事訴訟部」となっています。
裁判所!
何事?
しかも「至急」の文字!
住所は本物の「東京地方裁判所」で地図付き書面
住所は、〒100-8920 東京都千代田区霞が関1-1-4となっています。
調べたら、東京地方裁判所の住所でした。
電話番号は、
03-6907-1660
となっていますが、これは詐欺電話ですので、電話してはいけません。
地方裁判所の差出人に、東京地方裁判所の住所。
これは騙されてしまいそうですね!
本物の東京地方裁判所 相談窓口はこちら。
03-5721-4630
法律っぽい用語をちりばめた脅しの書面
提訴の告知
あなたは支払い義務違反という事で、地方裁判所に訴状の提出が行われ、受理されております。
この件に関して異議申し立て、または取下げ希望がある場合、下記日付までに答弁書の御提出または、当局にて御相談受け賜わっておりますので、民事訴訟部ご相談窓口にお問合せ下さい。御連絡なき場合には、この通達の14日以内に届く裁判所の出廷命令状の通達を御確認ください。また原告側の言い分で裁判の希望日時等が全面的に認められる場合がございます。
なお当該裁判の判決を履行いただけない場合は、財産の差押え等の強制執行の法的手続きがとられます。
何の支払いかとか、金額については書いてありません。
でも、連絡しないと原告の言い分が通って財産差し押さえ等になっちゃうよ、と脅かしているんですね。
あわてて電話するとカモになるという構図です。
請求は詐欺だが本物の裁判の場合もあるので要注意
しかし、本物の裁判所からの通知だった場合、まずいことになります。
過去に、詐欺師が本当に裁判所に訴えでた事件がありました。
出会い系等の架空請求なのですが、見に覚えがないからと放置した結果、弁済が確定してしまいました。
これは、少額訴訟で安く裁判ができるようになった事を利用された形です。
ですから、なんでも無視、ではなく、本当に裁判所からの通知なのか、見極める必要があります。
手紙やハガキに書いてある番号に電話するのではなく、消費者センターや最寄りの警察に相談するか、裁判所の本当の電話番号をネット等で調べて、相談すると良いですね。
消費者ホットライン188(イヤヤ)に電話すると、最寄りの消費者センターなどを教えてくれます。