一酸化炭素中毒はストーブ暖房器具が使われる冬に多いが一年中起こり得る。
原因は、室内の湯沸かし器やストーブ、炭、練炭などだ。
アウトドアのテント内でストーブを使う時も注意が必要だ。
一酸化炭素は無色無臭だから気づかないうちに窒息状態になってしまうから怖い。
では、どうすれば防げるだろうか。
一酸化炭素は、無色無臭だから怖いね。
自分1人ではなく家族も巻き込む怖れ
東京消防庁によると、平成26年から平成30年までの過去5年間で、管轄内の住宅、共同住宅において34件の一酸化炭素中毒事故が発生しているという。
一酸化炭素発生に伴う事故は、複数の人が同時に遭うことが多いため、発生件数よりも救急搬送される人数は多い。
一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくく、人体に有毒な気体だ。
一酸化炭素(CO)中毒の最初の症状は風邪に似ていて、なかなか気づきにくい。
やがて頭痛、吐き気がしてきて、手足がしびれて動けなくなり、重症になると、人体に強い機能障害を起こしたり、意識不明になって死にいたることもあるから怖い。
月別発生状況は12月、1月に多発
平成26年から平成30年までの過去5年間で、住宅、共同住宅における月別発生件数をみると、1月が10件と最も多く、次いで12月が7件、2月が5件と多く発生している。
七輪・火鉢や囲炉裏などの炭は特に危険
平成26年から平成30年までの過去5年間で、住宅、共同住宅において一酸化炭素の発生要因別では、七輪・火鉢や囲炉裏などの炭を使用するものが20件で全体の約6割を占めている。
一酸化炭素の特徴
- 一酸化炭素の主な特徴は以下のようなものだ。
- 一酸化炭素は、無色・無臭。
- 水に溶けにくく、アルカリ水溶液やエタノールに溶けやすl。
- 可燃性。
- 血液のヘモグロビンと結合。
湯沸し器、練炭などの不完全燃焼の際に発生する。
ヘモグロビン(血液)との親和性は、酸素の約200倍で、肺に取り込まれた場合、ヘモグロビンの多くが一酸化炭素と結合し、酸素と結合できなくなる。その結果、体内に酸素が不足し、死に至る怖れがある。
一酸化炭素中毒とは? 後遺症は?
屋内での木炭コンロの使用、ガス湯沸かし器やストーブの不完全燃焼によって中毒症状が発生する。
日本国内で供給される都市ガスは現在、一酸化炭素を含まれておらず、ガス漏れによる一酸化炭素中毒は起こらない。
また、タバコの煙にも多量に含まれており、長期間にわたって吸入した場合は、頭痛、めまい、精神機能の低下といった慢性中毒症状を引き起こすこともある。
急性症状
1時間の暴露では、500ppmで症状が現れはじめ、1000ppmでは顕著な症状、1500ppmで死亡に至る。一酸化炭素中毒を自覚するのは無理で、危険を察知できずに死に至ってしまう。
軽症では、頭痛・耳鳴・めまい・嘔気などが出現するが、風邪の症状に似ているため、一酸化炭素への対処が遅れる。すると、意識はあるが徐々に体の自由が利かなくなり、一酸化炭素中毒を疑う頃には(また、高い濃度の一酸化炭素を吸った場合には)、自覚症状を覚えることなく急速に昏睡に陥る。
この場合、高濃度の一酸化炭素をそのまま吸い続ける悪循環に陥り、やがて呼吸や心機能が抑制されて7割が死に至り、また、生存しても失外套症候群または無動性無言と呼ばれた高度脳器質障害や聴覚障害が残る。
ヘモグロビンは、一酸化炭素と結合すると鮮紅色を呈するため、中毒患者はピンク色の「良い」顔色をしているように見える。
引用元 Wikipedia
間欠型(遅発性神経症状)
急性一酸化炭素中毒を発症し高圧酸素療法で一旦回復し、数日から1ヶ月程度認知機能障害(意思疎通困難、行動異常、尿失禁など)を起こすことがある[9]が、認知症と誤認されることがある。
引用元:Wikipedia
治療と後遺症
治療は酸素吸入であるが、純酸素を吸入しても呼吸が不充分な場合は高圧タンク内で酸素を吸入する高圧酸素療法を行う。
ただし、酸素を与える治療を行ったとしても、脳細胞への直接的な障害作用もあるため、後遺症を引き起こすことがある。
また、淡蒼球の壊死や脱髄疾患が徐々に進行することにより、回復したと思われた後に数日から数週間後に発症する後遺症もある。
後遺症には次のような症状がある。
- 高次脳機能障害
- 意識障害
- 不随意運動
- 知能障害
- 性格障害
- 多幸症
- パーキンソニズム
- 神経障害
一酸化炭素中毒の後遺症が現れた場合、それが軽度のものであれば、数ヶ月の入院治療と合わせて1年程度で時間経過と共に徐々に軽快され完全に後遺症が消失することもあるものの、淡蒼球の壊死が重度に進んでしまった場合など重篤なものであった場合は通常は完全な治癒は望めない。
引用元:Wikipedia
※この章は、Wikipediaを元にまとめた。
事故防止のポイント
十分な換気
火気設備・器具を使用の際は換気扇の使用や定期的に窓を開けるなどして換気を十分に行う。
また、火気設備・器具を使用中に少しでも異常を感じたら、使用を中止するとともに十分な換気を行う。
定期的な点検と清掃
不完全燃焼が起こると一酸化炭素が発生することから、火気設備・器具の定期的な点検と清掃を行う。
使用方法を厳守
発動発電機、バーベキュー用コンロなど、屋外での使用が想定されている火気器具等は屋内では使用しないなど、使用方法を厳守しよう。
警報器を設置する
一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくい気体だから、一酸化炭素を感知する警報器は有効だ。
アウトドアのテント内でストーブ等をつける際も警報器は必須だろう。
\一酸化炭素警報機/
参考にしたサイト:東京消防庁
まとめ
一酸化中毒は不完全燃焼によって起こる。
ストーブ、炭火、練炭などが原因になることが多いので冬は特に注意が必要だが、プロパンガスの湯沸かし器なども発生源になる。
アウトドアのテント内でストーブを使う時も要注意。
一酸化炭素は無色無臭なので気づくのが遅れる。
防止対策としては、十分な換気に尽きるが、寒いとどうしても疎かになりがち。
そういう意味では警報機(チェッカー)がおすすめ。
一酸化炭素警報機は、室内やテント内でストーブや炭火、練炭などを使用する人にとっては必需品と言えよう。